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スピリトーク(第2章)<闇属性/銅枠、銀枠、金枠>

【アーヤ】乙女の純真

  • アーヤ
    ちょっと、
    チャボ!
    アーヤ
    今、もしかして・・・・。
    アーヤのこと・・・・
    見てなかった?
    アーヤ
    ウソついてもダメッ!
    アーヤ、わかったんだもん。
    そういうの、こわいからヤメてよっ!
    アーヤ
    あんまりアーヤに近づくと、
    お姉ちゃんに言いつけてやるんだもんっ!
    ぷんっ!
    アーヤ
    アナタのお手伝いはするけど・・・・。
    勘違いしないでよっ!
    好きでやってるわけじゃないんだからねっ!
    アーヤ
    アーヤ、か弱い女の子だし・・・・。
    誰かを傷つけるのなんて、
    キライだし・・・・。
    アーヤ
    とにかく、乙女なんだからっ!
    そこのところ、
    ちゃんとわかってよねっ!
    アーヤ
    ケンカとか怖いのに、
    無理して頑張ってるんだからねっ!!
    アーヤ
    ・・・・
    ・・・・・・・・もうっ!
    なに言ってんだかって顔しないでよっ!
    アーヤ
    乙女心のわからねえガキか!?
    テメーはっ!?
    アーヤ
    ・・・・
    ・・・・・・・・。
    アーヤ
    ・・・・あっ☆
    今のはちがうの!
    きっと、妖精さんのイタズラねっ!
    アーヤ
    待って、妖精さん!
    うふふ~っ!

【アーヤ/進化後】ほんとの姿

  • アーヤ
    おう!
    チャボ!!
    アーヤ
    なんだよ? オレが誰だって?
    オレだよ、オレ!
    アーヤだよ!
    アーヤ
    あ?
    こんな性格じゃなかったって?
    アーヤ
    なぁ~に言ってんだよ!
    テメーはバカかっ!
    何も変わってねえだろうがよ!
    アーヤ
    オレはずーっと、
    今のオレのまんまだぜ!
    テメーと初めて会ったときから!!
    アーヤ
    もし、
    オレの性格が変わったって言うなら・・・・
    いいから、何も言わずに、忘れろ。
    アーヤ
    ・・・・
    ・・・・・・・・ば、バカッ!!
    そ、そんな喋り方してねえって!!
    アーヤ
    やめろ、やめろーっ!!
    たた、頼むからやめてくれ!!
    わかったよ! オレが悪かった!!
    アーヤ
    恥ずかしいから、からかうな!
    ちょっと、おしとやかになりたかったんだよ・・・・!
    オレ、ガサツだし・・・・。
    アーヤ
    こんな性格と喋り方だと、
    あ、あこがれのヒトにも嫌われるだろ!
    テメーもどうせ、お上品な子の方がいいんだ!
    アーヤ
    ・・・・
    ・・・・・・・・えっ・・・・!?
    な、なんだよ!
    アーヤ
    ううう、うるせーっ!!
    ケロッとした顔で、
    歯が浮くようなことゆーなっ!!
    アーヤ
    バカバカバーカ!!
    ふんっ!!
    アーヤ
    ・・・・あ、ありがとよ。

【ジャムマリア】未知との遭遇

  • ジャムマリア
    ファファファ・・・・。
    ジャムマリア
    ついに、吾輩の前に姿を現したか。
    魂の迷い子よ・・・・・・・・。
    (スゥ・・・・)
    ジャムマリア
    吾輩こそ、
    黒壇の伯爵・ジャムマリアぞよ!
    ジャムマリア
    見よ、この妖艶な出で立ちを!
    目が眩んで、捉えることもできぬか!
    (カッ)
    ジャムマリア
    フッ、貴様!
    吾輩の妖美な様に、ひれ伏したように見えるぞよ!
    (キラーン)
    ジャムマリア
    さぁ、
    そのこうべを吾輩の前にひれ伏せいっ!!
    ジャムマリア
    頭がッ!高ッ!! ウァァアアいッ!!!!
    ・・・・ぞよっ!!
    (ピシャーン)
    ジャムマリア
    うーむ、良い。良い。
    良いぞよ!
    貴様のその反抗的な態度、気に入った!
    ジャムマリア
    吾輩の、
    忠実なる下僕にしてくれるぞよ。
    (クイ)
    ジャムマリア
    吾輩の配下の中では、
    少々地味で、ちんちくりんなのだが・・・・。
    ジャムマリア
    まぁ、それもひとつの個性ぞよ!
    (ファサ・・・・)
    ジャムマリア
    直に、吾輩の手ほどきが受けられるのだ。
    ありがたく思うと良いぞよ。
    (シャラーン)
    ジャムマリア
    ・・・・
    ・・・・・・・・なっ!?
    なぜ、吾輩を置いていくぞよ!?
    ジャムマリア
    ま、待っ・・・・待つぞよ!!
    無視するな!! ・・・・っぞよ!!
    (プンスカ)

【ジャムマリア/進化後】憎めないヤツ

  • ジャムマリア
    ファファファ・・・・。
    待っていたぞよ、チャボ。
    ジャムマリア
    貴様が来る頃合いだと思っていたのだ。
    (キラン)
    ジャムマリア
    吾輩の配下にしてやるなどと、
    随分と無礼な事を言って、
    すまなかったぞよ。
    ジャムマリア
    貴様の力には、
    敵わないぞよ・・・・。
    (シュン)
    ジャムマリア
    もう、あんな言い方はしないぞよ。
    吾輩、
    分のわきまえ方には定評があるぞよ。
    ジャムマリア
    だから、嫌わないでほしいぞよ。
    (ションボリ)
    ジャムマリア
    チャボよ。
    今までの無礼、
    どうか許してほしいぞよ。
    ジャムマリア
    吾輩は・・・・吾輩は・・・・・・・・。
    (モジモジ)
    ジャムマリア
    貴様に!
    吾輩の配下になってほしいぞよ!!
    ジャムマリア
    本当の意味で、貴様の剣術に惚れているぞよ!!
    吾輩の為に、一生働いて欲しいぞよ!!
    (カッ)
    ジャムマリア
    吾輩、こんなに頭を下げたことは、
    今までに無いぞよ。
    ジャムマリア
    お願いぞよ、お願いぞよ。
    頷いてくれたら、何でもするぞよ。
    (スリスリ)
    ジャムマリア
    ・・・・
    ・・・・・・・・なぬっ!
    今のは、まことか!?
    ジャムマリア
    吾輩が貴様に使役されれば、
    いつか頷いてくれるというのだな!?
    (キラキラ)
    ジャムマリア
    至極、簡単なことではないか!!
    さぁ! 吾輩に何でも命じるが良い!
    吾輩は今より、貴様の忠実なる下僕よ!!
    ジャムマリア
    ・・・・
    ・・・・・・・・ん?
    なんだ、この違和感は。

【ナッコ】昼と、夜

  • ナッコ
    チャボさん?
    こんなところで、お昼寝ですか?
    ナッコ
    ふふ、お風邪を召されてしまいますよ。
    起きてください。
    ナッコ
    赤いぼうしが、
    揺れているのが見えたので、
    きっとチャボさんだと思いまして。
    ナッコ
    何も考えずに眠りに落ちたり、
    お空を眺めるのは、私も好きです。
    ナッコ
    すべてのしがらみから、
    解き放たれるようで・・・・。
    ナッコ
    昼と夜ならば、
    私は夜が好きです。
    ナッコ
    たとえ夜が、私を選ばなくとも・・・・、
    私は、夜を選ぶでしょう。
    ナッコ
    星の海を、ゆらゆらと漂い・・・・。
    瞬く光の中で、私は粒のようになるのです。
    広い世界で、たったひとり、ちっぽけな・・・・。
    ナッコ
    夜は、冷たいです。
    ナッコ
    この頬へ、ひやりと触れて、
    そして、何も言わずに去っていきます。
    ナッコ
    夜は、追いかけることができません。
    ナッコ
    待ってと願っても、
    深く・・・・深く・・・・・・・・。
    私の知らないところへ、行ってしまう・・・・。
    ナッコ
    気がつけば。
    また、次の昼がやってきます。
    ナッコ
    陽の光は眩しく、あたたかい。
    それでもまた・・・・
    私は、夜を選ぶでしょう。
    ナッコ
    チャボさん。
    昼も、夜も。きっとあなたを選びます。
    その時、あなたはなんと答えますか。
    ナッコ
    あなたの選択が、
    どのようなものであっても。
    ナッコ
    私は、あなたを。
    ・・・・きっと、選ばないでしょう。

【ナッコ/進化後】おわかれの言葉

  • ナッコ
    ・・・・チャボさん。
    起きてください・・・・。
    ナッコ
    チャボさん。
    もしもし・・・・・・・・。
    ナッコ
    ・・・・ふふ。
    おはようございます。
    ナッコ
    こんなところで、
    お布団もかけずに眠っていたら、
    お風邪を召されますよ。
    ナッコ
    以前にも・・・・
    同じような事がありましたね。
    ナッコ
    あの日は、
    暖かいひなたでのお休みでしたが。
    今回のように、冷えた寒空ではいけません。
    ナッコ
    ・・・・・・・・ほら、もう。
    くしゃみをしているではありませんか。
    身体が「寒い」と、訴えているのですよ。
    ナッコ
    身体が寒いときは、まずココロを。
    ココロが寒いときは、
    身体を暖めてあげるのです。
    ナッコ
    ふたつがチグハグだから、
    寒いのです。
    ナッコ
    身体もココロもあたたかいときは、
    心地も良いし、
    気持ちも楽になりますよね。
    ナッコ
    でも、
    身体もココロも寒いときは・・・・。
    ナッコ
    それは、もう最後のときです。
    すべてのいのちにとって、さいごのとき。
    ナッコ
    万物が逆らえない、つめたさ。
    涅空に星がまたたく、ひとりぼっちの夜。
    今日のいのちに、さようなら。
    ナッコ
    「さようなら」の後に、
    「こんにちは」は、もう聞こえません。
    ナッコ
    「さようなら」は、誰も教えてくれません。
    「さようなら」は、最後の・・・・。
    ナッコ
    「さようなら」は、最後の。おわかれの言葉。
    「さようなら」は・・・・
    いま、何処にいるのでしょう。

【カシュ】悪夢、ちょーだい!

  • カシュ
    ・・・・あぁっ!
    起きちゃった!
    カシュ
    んも~う、ボクが狙ってたのに!
    何をって?
    ユメだよ、キミのユメ~っ!
    カシュ
    ボク、
    ユメクイのカシュってんだ!
    カシュ
    ボク、ワルいユメがだ~い好き!
    あ~あ!
    ペロッと行きたかったなぁ~!
    カシュ
    ・・・・
    ・・・・・・・・えっ?
    ユメを食べるなんて怖いって?
    カシュ
    大丈夫だよ!
    起きないようにやるんだから!
    ボクは、ユメクイのプロなんだよ?
    カシュ
    それに、ワルいユメを食べられたら、
    キミは
    気持ちよ~~く寝られるんだよ?
    カシュ
    良いことしかしてないのに、
    まったく失礼だなっ!
    とびっきりの悪夢っぽかったんだけどな・・・・。
    カシュ
    ・・・・
    ・・・・・・・・とびっきりの悪夢、かぁ。
    カシュ
    ・・・・ねぇ、チャボ。
    キミが今までに見たユメの中で、
    いちばんのワルいユメって、どんなユメ?
    カシュ
    ボクは、自分がユメを見ないから、
    ワルいユメがどんなに辛いのか、怖いのか。
    あんまりピンと来ないんだ。
    カシュ
    でも・・・・ボクは、きっと。
    いちばん恐ろしくて、
    かなしいユメを知ってる。
    カシュ
    きっと・・・・
    とびっきり、美味しいと思う。
    でも・・・・・・・・。
    カシュ
    ・・・・アハッ!
    ボクってば、
    なんでこんな話してるんだろ?
    カシュ
    まっ、いいや。
    今の話は、忘れて忘れて!
    じゃあ、もうボク行くね。
    カシュ
    ・・・・また、次の悪夢の夜に。

【カシュ/進化後】悪い夢より怖い・・・・

  • カシュ
    ぉおっ!
    チャボ、はっけ~ん!
    カシュ
    ウンウンうがりながら!
    みぎに! ひだりに!
    ゴロゴロと寝返りを打っております!
    カシュ
    ・・・・
    ・・・・・・・・がぁあお~!
    ワルぅ~いユメ、食べちゃうぞぉ~!!
    カシュ
    ・・・・ッぅわぁあ!?
    あ、あ、わああああぁあっ!!
    カシュ
    ダダッ、ダメ!
    こっち見ちゃ、ダメーーーーッ!!
    カシュ
    ・・・・うひゃぁ、アブなかったぁ。
    起きるなら、
    起きるって言ってくれないと!
    カシュ
    いくら仲良しのキミでも・・・・。
    ううん、むしろ仲良しのキミだから!
    ボクの食事シーンは見てほしくないの!
    カシュ
    いや、まぁ、うん。
    ポテト食べてるときは、普通っていうか・・・・。
    別にいいっていうか・・・・。
    カシュ
    ・・・・もう、とにかく!
    キミ、すぐ起きるから
    もうユメ食べてあげない!
    カシュ
    ・・・・はぁ。
    もう、お腹すいちゃったなぁ。
    カシュ
    キミのせいだよ?
    キミのユメが、
    ボクのご飯になるはずだったのに。
    カシュ
    ・・・・それで?
    どんなユメだったの?
    カシュ
    キミが見た、ワルいユメ。
    ボクが知ってる最悪な悪夢と、
    どっちがコワいか聞いてあげるよ。イヒヒッ。

【チャラ】真っ赤な夜に

  • チャラ
    ・・・・ほほほ。
    なぁに?
    赤いぼうしのおチビさん。
    チャラ
    あたくしに声をかけるなんて、大した度量だこと。
    その赤色に免じて、
    聞いてあげてもよくってよ。
    チャラ
    あなたの、血のような赤色・・・・。
    まぁまぁ嫌いじゃないですわ。
    あたくしの嘆美、光栄に思いなさい。
    チャラ
    ・・・・
    ・・・・・・・・あら。
    あたくし薔薇の方が美しい、ですって?
    チャラ
    ほほほ・・・・当然ですことよ。
    あたくしのことを、
    誰だとお思い?
    チャラ
    小さなオツムに、
    よく刻み込んでおくことですわ。
    チャラ
    あたくしは、
    真紅の女王チャラ。
    闇を覆う冥黒の王、メイオウシンの妻。
    チャラ
    それにしたって、あのお方。
    今宵はどこへ出かけたのかしら?
    あたくしというものがありながら・・・・。
    チャラ
    ・・・・そうですわ。
    まだ聞いていませんでしたわね。
    あなた、お名前はなんとおっしゃるの?
    チャラ
    チャボ・・・・。
    どこかで聞いたことがある名ですわ。
    チャラ
    そんな名前を、
    よく息子が話していたような・・・・。
    いいえ、この話は後ですわ。
    チャラ
    もしも夫を見つけたら、
    すぐに、あたくしの前に差し出しなさい。
    いいですわね?
    チャラ
    今宵こそは、許しませんわ。
    ほほほ・・・・。
    チャラ
    さぁ・・・・待っていらっしゃい、
    メイオウシン様。
    血のような真紅に、染めて差し上げますわ。

【チャラ/進化後】紅に染まる

  • チャラ
    あら、チャボ。
    チャラ
    あなた、近頃あたくしによく会いに来ますわね。
    ほほほ・・・・。
    まるで、薔薇に集まる蝶のよう・・・・。
    チャラ
    砕けたツノの代わりに・・・・、
    その小さな背に、羽が生えていたなら。
    チャラ
    籠の中に捕らえて、鑑賞したかったものですわ。
    あたくし、ちょうど
    紅い蝶が欲しかったところですの。
    チャラ
    ひらひらと舞い遊び、
    そして美しく終息する・・・・。
    あたくしだけの、紅色の愛玩・・・・。
    チャラ
    生ける紅の美しさは、血のあかし。
    いのちが脈打つ、生気ですわ。
    チャラ
    健やかなるほど美しく咲く、
    勇健の花。
    チャラ
    死せる紅の美しさも、また血のあかし。
    いのちをまっとうした、死の香り。
    チャラ
    儚く散るほど心憂い、
    寂寞の枯蕾。
    チャラ
    どんなに美しい薔薇であっても、
    その両方を
    兼ね備えることはできませんわ。
    チャラ
    生と死は、
    決して相容れぬもの・・・・ですことよ。
    ・・・・けれど。
    チャラ
    運命とは悪戯で、時々残酷なものですわ。
    あたくしは、
    最高の生ける美に出会ってしまった。
    チャラ
    メイオウシン様の紅に添い遂げる、
    一式の薔薇になれるのなら・・・・。
    あたくし、喜んで散る覚悟ですの。
    チャラ
    ほほほ・・・・。
    このあたくしが、こんなことを言うなんて。
    夫には、内緒にするんですのよ。
    チャラ
    もしも伝わってしまったら・・・・、
    あたくしの真白な肌が、
    紅に染まってしまいますもの。ほほほ・・・・。

【メイオウシン】神と呼ばれる男

  • メイオウシン
    我が名を呼ぶのはお前か?
    チャボよ。
    メイオウシン
    ・・・・構わぬ、暇を取ろう。
    私の顔色を伺う必要は無い。
    いきなり取って食らったりは、せぬわ。
    メイオウシン
    緊張を解いて、楽にしろ。
    さぁ、用件を言うのだ。
    メイオウシン
    ・・・・
    ・・・・・・・・何?
    私と、友になりたいだと?
    メイオウシン
    ふむ・・・・。
    おかしなことを言うのだな。
    私は冥黒の、闇の王ぞ。
    メイオウシン
    まったく。
    自身から頼んでおいて、
    そうまで震えておっては話しにならんわ。
    メイオウシン
    ははは、
    コロコロと表情を変える奴よ。
    ・・・・・・・・ん?
    メイオウシン
    (・・・・ああ、この者は女ではない。
     レッドキャップの男だ。
     大事になりそうなことを言うな。)
    メイオウシン
    ・・・・いや、こっちの話だ。
    む、こやつのことが気になるのか?
    メイオウシン
    この小さな蝶は、
    我が嫁の遣いである。
    「ばたふりゃーず」とでも呼ぶが良い。
    メイオウシン
    私が何処へ行くにも、
    目付役を付けられてな・・・・。
    メイオウシン
    怪しいことなど何も無いというのに、
    心配症で慈悲深く、
    甲斐甲斐しい嫁なのだ。
    メイオウシン
    ・・・・時に、
    チャボよ。
    メイオウシン
    我ら闇精霊と交流があるならば。
    小魔王メイオウカッカの名を
    聞いたことがあるだろう。
    メイオウシン
    奴は正真正銘、私のひとり息子だ。
    昨日までこの「ばたふりゃーず」のように
    小さかったのだが・・・・子の成長は速いものよ。
    メイオウシン
    この父が付けてやった、立派な名ではなく、
    自身で通名でも名乗りたくなったのであろう。
    ははは、メイオウー族にも反抗期はあるのだ。
    メイオウシン
    ・・・・む、そろそろ執務に戻らねばならん。
    チャボよ、楽しかったぞ。
    礼を言おう。
    メイオウシン
    だがな。
    次に会う時はもう少し・・・・。
    肩の力を抜けるように、なっておけ。
    メイオウシン
    ・・・・私の友として、な。

【メイオウシン/進化後】マイホーム

  • メイオウシン
    チャボよ、
    久しく顔を合わせるな。
    メイオウシン
    此の頃は忙しなく、
    私も参っていたのだ。
    家族との時間も取れぬほどにな・・・・。
    メイオウシン
    お前には、
    家族はいるか?
    メイオウシン
    ・・・・
    ・・・・・・・・ふむ。
    覚えていないと言うか。
    メイオウシン
    チャボよ。
    家族は良いものだそ。
    メイオウシン
    まだ早いかも知れぬが、
    いつの日か妻を持ち、子を作るといい。
    メイオウシン
    家族の前でならば、本当の私に・・・・。
    束の間のみ、戻ることができる。
    王というのは、なかなか疲れるものよ。
    メイオウシン
    だがな。帰ってくる場所があるだけで、
    私は、メイオウシンでいられるのだ。
    そして私も同じく、家族を待っている。
    メイオウシン
    同じ色の血が流れるという繋がりは、
    家族にしか許されぬ。
    だが、家族という繋がりは、誰しも持てるものだ。
    メイオウシン
    お前には、
    もう立派な家族がいるであろう?
    メイオウシン
    エルフの娘や、喋る多肉植物・・・・。
    ブラウニー族の兄妹、
    小うるさいフェアリー族。
    メイオウシン
    ははは。改めて思えば、個性的な連中よ。
    だがしかし、お前の帰りを待っている。
    チャボの家と、家族がな。
    メイオウシン
    (・・・・む? チャラが気を損ねる頃だと?
     あぁ、すぐ戻る。
     手土産もちゃんとあると、伝えておけ。)
    メイオウシン
    ふっ・・・・つい、長話になってしまったか。
    私は、そろそろ帰るぞ。
    お前も戻る頃合いだろう。
    メイオウシン
    「ただいま」と、
    家族に伝えてやるためにな。