リンクトーク⑥(第1章)
【ドンウー、アモン】優しさのキオク
-
- ドンウー
- ・・・・おっ、と。
すまん、前を見ていなかった。
- アモン
- ・・・・ふ、ん。
それは、こちらも、だ。
悪かった、な。ケガはない、か。
- ドンウー
- あぁ、無いぜ。
そっちこそ、大丈夫か?
服、ボロボロだけどよ・・・・。
- アモン
- 大事な、い。気にする、な。
服は元々、だ。
こういう服が好きなの、だ。
- ドンウー
- いやいや、絶対元々じゃねえだろ・・・・。
それに好きって・・・・マジか?
まぁ、何とも無いからいいけどよ・・・・。
- アモン
- ククック。
あんた、見かけによらず優しい、な。
よく言われるだろ、う。
- ドンウー
- なっ、おいおい! 出会い頭それかよ?
確かにそうだけど・・・・っつか、
それはお前もそうだろっ!
- アモン
- 俺もそう・・・・と、は?
話の流れで、想像がつか、ん。
- ドンウー
- だから、お前もその顔の割に優しいじゃねえか。
正直、顔を見た時はビビったゼ。
でもお前、気遣ってくれたからな。
- アモン
- クク・・・・・・・・。
顔のわりに、堅実で面白いやつ、だ・・・・。
- ドンウー
- だから、顔の事は余計だっつってんだろ!
・・・・プッ、ハハハ!
ハハハハハ!!
【ラショコン、シトロリン】スイーツのキオク
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- シトロリン
- ラショコン~、ラショコン~。
おまたせー、待った?
- ラショコン
- シトロリン~。
わたくしも、今来たトコなんだもの。
全然待ってないんだもの!
- シトロリン
- そう、よかったぁ。
太ってから、ちょっと飛ぶのが辛くて・・・・。
はぁはぁ、息が切れちゃったの。
- ラショコン
- いいんだもの、ゆっくりで。
それに、万全の状態じゃないと、
美味しいのが、美味しくなくなっちゃうんだもの。
- シトロリン
- そうね、ラショコン。ありがとう。
ふぅ・・・・そろそろ大丈夫なの。
今日も交換会、はじめよう!
- ラショコン
- シトロリン、今日も素敵な色だもの。
おいしいハチミツのにおい・・・・
いただきますだもの! パクッ、ペロペロ。
- シトロリン
- ラショコン、今日もふわふわ柔らかいの。
とろりん甘いチョコのにおい・・・・。
いただきますなの! パクッ、フカフカ。
- ラショコン
- ふぁ~、すごいんだもの!
シトロリン、前より甘くなってるんだもの。
みんな大喜びするんだもの。
- シトロリン
- ほぁ~、感動して涙がぽろぽろ・・・・。
ラショコン、前より柔らかくなってるの。
もう、あちきが独り占めしたいの!
- シトロリン
- ラショコン、もうひとくち食べちゃうの!
フカフカ! フカフカ!
- ラショコン
- ほわわ、シトロリン食べ過ぎだもの~!
そんなに一気に食べたら。
わたくし、いなくなっちゃうもの~!
【エンノブ、オマンジー】ポエミィなキオク
-
- エンノブ
- ハァ~・・・・。
バター・サフラン・ガーリック!
ポテト! ポテト! アンドポテト!!
- エンノブ
- ホァ~・・・・。
コハク・キズイショウ・トパーズ!
ジュエル・ジュエル・アンドジュエル!!
- オマンジー
- ・・・・
・・・・・・・・先生、今日も素敵です・・・・。
- エンノブ
- ・・・・ピキーン!
そこにいるのは、何奴か!
出てこいや、キエェ~イッ!!
- オマンジー
- 見つかってしまいましたか・・・・。
私は、光のオマンジー。
エンノブ先生のいちファンでございます。
- エンノブ
- ファン!?
いや~、テレますなぁ・・・・。
- エンノブ
- ・・・・じゃ、ないでしょ。
エンノブ、すごくびっくりしたでしょ。
これ、すごく。精霊心臓ポックリ。
- オマンジー
- トターヤ! 先生、大丈夫ですか?
私、本当に先生の書かれる御本が好きで好きで。
執筆の現場を一度拝見したかったのでございます。
- エンノブ
- うーん、きみ。
すごく丁寧で、真っ当なこと言ってるっぽいけど。
ダメでしょ。いきなり来たら。
- エンノブ
- エンノブも、精霊の子だから。
せめてアポくらい取れたでしょ。
ワシ、びっくりするの苦手なのにぃ。
- オマンジー
- ラ・ペンタ・ペタペタン!
ご無礼をお許しくださいませ。
先生のご迷惑にならないよう、帰ります・・・・。
- エンノブ
- グーマ・ググ。
いいよ、次から気をつけてくれれば。
人生は教訓、そして成長でしょ。
- エンノブ
- さてはて、オッホン。
ヘンな丸いのが来たっていうポエムを
書く気になったよ。見てく?
- オマンジー
- せ、先生・・・・!
拝見させていただきますっ!!
- オマンジー
- ・・・・
・・・・・・・・。
へんな丸いのって、もしかして・・・・私のこと?
【ドリアリー、シヨウ】忘れられたキオク
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- ドリアリー
- ・・・・もし、そこの光の者よ。
見かけない顔ですね。
我が深緑の森Iになんのご用です?
- シヨウ
- ・・・・っ!
・・・・・・・・・・・・・・・・。
- ドリアリー
- ・・・・?
何もしていなければ、良いのです。
いいから顔をお見せなさい。
- シヨウ
- ・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・。
- ドリアリー
- 怪しい振る舞いは、罰します。
私は、緑彩の守り人ドリアリー。
顔が見せられぬなら、せめて名を名乗りなさい。
- シヨウ
- ・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
- シヨウ
- ・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・。
- ドリアリー
- ・・・・そうですか、分かりました。
私は、この森を守らなければなりません。
不審な輩には、少し乱暴でも退散して頂きます。
- シヨウ
- ・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
- ドリアリー
- ・・・・お待ちなさい。
・・・・・・・・自ら出ていくのは、立派な覚悟です。
ですが・・・・。
- ドリアリー
- ・・・・
・・・・顔を・・・・。
せめて、声を・・・・聞くことはなりませんか・・・・?
- ドリアリー
- あなたが森から出ていくことを
望んでいるのは私なのに・・・・。
なぜこんな事を言ってしまうのか、わかりません。
- ドリアリー
- ですが・・・・。
私は、今・・・・あなたに言わないと・・・・!
- シヨウ
- ・・・・!
・・・・・・・・っ。
- ドリアリー
- ・・・・
・・・・・・・・待って・・!
・・・・待って・・・・ください・・・・・・・・。
- ドリアリー
- ・・・・
・・・・なぜ・・・・?
胸が・・・・くるしい・・・・。