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リンクトーク④(第2章)

【ジンディン、イヌピロー】青い春のキオク

  • ジンディン
    はぁ・・・・。
    ジンディン
    今日も空は美しいと言うのに、
    私の気持ちは
    いつだって雲模様・・・・。
    イヌピロー
    ああン! イヤだワ!
    妙~にインキ臭いと思ったら、ジンくん!
    イヌピロー
    どうしたノ? なやみごト?
    おねえさんに、お話してみてほしいワ!
    ジンディン
    イ、イヌピローではないか。
    いや、大したことはないのだよ。
    少し、昔を思い出していてね・・・・。
    ジンディン
    あれはまだ、この空がもっと遥か遠くにあって、
    天上からは地など見えなかったころ。
    私には、おさななじみがいた。
    ジンディン
    父と仲の良い、風の精霊王のひとり娘だ。
    彼女は優しく、愛らしく、
    笑顔の素敵な子だったのだよ。
    イヌピロー
    ・・・・・・・・。
    ・・・・なんか、
    勝手に始まっちゃったわネ・・・・。
    ジンディン
    私たちは、すぐに仲良くなった。
    風の音を聴き、自然に身を託すのが好きだった。
    私たちは、いつも一緒だったのだよ・・・・。
    ジンディン
    だがしかし、平穏は長くは続かなかった。
    彼女は、ひとりのしがない男に恋をした。
    そして・・・・その代償に、
    イヌピロー
    愛情を奪われたのネ。
    ジンディン
    お、おい。
    そこは私のセリフなのだよ。
    ジンディン
    ・・・・おっほん。
    まぁ、ちょうどその日も・・・・
    こんな空の色だったと思い出してな。
    イヌピロー
    ああ、はいはい。その話、100万回聞いたワ。
    結局ジンくんは、ドリちゃんを、
    その「形あるいのちの男」にとられたわけネ。
    ジンディン
    !!
    ド、ドリアリーとは
    ひとことも言ってないのだよ!!
    ジンディン
    兎に角。
    彼女はその日から笑わなくなったのだ。
    「形あるいのちの男」、確かそいつの名は・・・・。
    イヌピロー
    ・・・・
    ・・・・・・・・アッ!
    もう、いい時間になっちゃったワ!
    イヌピロー
    タイクチュしのぎには、なったわヨ!
    それじゃジンくん。
    バイナラ~ン♪
    ジンディン
    あ、あぁ・・・・。
    ジンディン
    ・・・・・・・・こんな気持ちに、
    なるのなら・・・・。
    ジンディン
    私からも、愛情を奪ってください。
    精霊王殿・・・・。

【チャラ、メイオウシン】1122のキオク

  • チャラ
    あら、あなた。
    どこへお出かけですの?
    メイオウシン
    妻よ。
    これから息子の様子を見にゆくのだ。
    メイオウシン
    今日から我が隊の一部を、
    あいつに引き継がせているからな。
    チャラ
    まぁ・・・・すてき。
    あたくしも、ご一緒させていただきますわ。
    息子の晴れ舞台ですもの。
    メイオウシン
    ああ、来ると良い。
    母が見ている中では緊張してしまわぬかと、
    お前には声をかけなかったのだが・・・・。
    チャラ
    なんてこと。
    あたくしの目があるからといって、
    萎縮するような子ではありませんわ。
    チャラ
    だってあの子は、
    メイオウー族・・・・あなたの血を引く、
    立派な次期王ですもの。
    メイオウシン
    ふっ・・・・
    当然のことよ。
    メイオウシン
    それに、お前の赤い血も流れているのだ。
    強く気高く、
    そして美しい・・・・な。
    チャラ
    まぁ、メイオウシン様ったら・・・・。
    当然のことですわ。
    チャラ
    ・・・・
    ・・・・・・・・ところであなた。
    チャラ
    昨晩、
    闇のお嬢さんと
    何をお話していらして?
    メイオウシン
    何を・・・・と言われても・・・・、
    やつは我が隊の一員だ。
    今後の組織に関する話をだな・・・・。
    チャラ
    まぁ、そうでしたの。
    妙~・・・・に、おふたりの距離が近く見えたのは、
    あたくしの目が衰えたせいかしら。
    メイオウシン
    いや、お前はいつも完ぺきで美しい。
    だがしかし、
    そればかりは、お前の・・・・。
    チャラ
    まぁ・・・・まぁ・・・・。
    あたくしの勘違いとおっしゃりたいのね。
    あなたも随分、エラくなったものですわ。
    メイオウシン
    チャ、チャラ! 違うのだ!
    いいから落ち着いて、話を聞け!
    チャラ
    いいえ。
    もう聞くことはございません。
    あたくし、実家に帰らせていただきます。
    チャラ
    それでは、ごきげんよう。
    メイオウシン
    待て、チャラ!
    愛している! 愛しているから!!
    メイオウシン
    チャラァーーーーーーーー!!!!!!