メインクエスト会話集(第3章)<神の憂鬱>
1.フンゴの呪い
-
- ブラウン
- (ロビンがチャボたちのところへ来る)
ロビン!
コトミヲの具合はどうなんだ!?
- ロビン
- それが・・・・奇妙な症状が出ているの。
- ブラウン
- 奇妙な症状?
- ロビン
- コトミヲの身体中に・・・・
おかしなアザが浮かんできたの。
- マリー
- コトミヲの身体にアザ!?
- ロビン
- ええ。
アザが濃くなるほど
どんどん熱も上がってるみたい・・・・。
- ジェゼル
- おかしなアザ・・・・。
ニーベルの間でも一時、そんな奇病が
流行したという話を聞いたことがあるか。
- ドラガン
- その病気の原因は、何だったんですか?
- ジェゼル
- たしか・・・・
あるモンスターから採取した素材で作った
薬の副作用だったと思うよ。
- ハルシロ
- モンスターから採った素材・・・・?
(チャボ、ドラガン、ブラウン、ハルシロが首をかしげる)
- ブラウン
- あーっ!
もしかして、そのモンスターって
フンゴムンゴのことじゃないのか!?
- ドラガン
- そうですよ!
フンゴムンゴから取った苔で作った
薬のせいですよ!
- ハルシロ
- なんだよ!
ぜんっぜん万能薬じゃないじゃんかっ!
- マリー
- もーっ!
あんたたちが悪いのよ!
そんな変な薬をコトミヲに飲ますから!
- ジェゼル
- もしかすると
ニーベルと鬼族だけに発症する
副作用なのかもしれないな。
- ジェゼル
- やはり元々同じ種族だった
鬼族とニーベルは、
体質も似ているということか。
- ドラガン
- ジェゼルさま。
ニーベルは、その病気を
どうやって治したんですか?
- ジェゼル
- 霧の世界にあった『ウララダケ』という
キノコを煎じて飲めば
すぐに治るはずだけど・・・・。
- ドラガン
- ウララダケならたしか、
水晶の洞窟にそれらしいものが
生えているのを見たような・・・・。
- ロビン
- ドラガン、
そのウララダケが生えている場所に
私を案内してくれる?
- ハルシロ
- おれも行くぜ!
- ドラガン
- わかりました。
すぐに行きましょう!
- ジェゼル
- 待ってくれ、
ロビン、ハルシロ。
- ジェゼル
- ここはボクが行く。
ふたりとも、コトミヲについてやっててくれ。
- ロビン
- ジェゼル・・・・。
- ジェゼル
- ふたりが傍にいてあげた方が
きっとコトミヲも安心するだろう。
それに・・・・。
- ジェゼル
- コトミヲはボクが助けるって言ったろ、
ハルシロ。
- ハルシロ
- ジェゼル~っ!
- ロビン
- ・・・・わかったわ、ジェゼル
ウララダケは、あなたに任せる。
- ジェゼル
- ああ、必ず採ってくる。
コトミヲを頼んだよ。
- ドラガン
- では、ジェゼルさまとボク・・・・
だけだと心細いので、
チャボさんと3人で行きましょう。
- マリー
- できるだけ早く採って来てね。
ジェゼル、ドラガン。
チャボ。
- ジェゼル
- わかったよ、マリー。
さぁ、行こう。チャボ!
-
選択肢で「うん!」を選択する
- ジェゼル
- (チャボ:頷く)
レッドキャップのキミと
誰かの為に力を合わせることになるなんて、
思いもしていなかったよ。
選択肢で「ええ~」を選択する
- ジェゼル
- (チャボ:首をかしげる)
やっぱり性格が変わったね・・・・。
キミは本当に
あの時のチャボかい?
2.ネコの手、イヌの鼻
-
- ジェゼル
- ここが水晶の洞窟か・・・・。
きれいな洞窟だね。
- ドラガン
- ウララダケは、奥にあるはずですが・・・・。
この広い洞窟で宛てもなく探すのは、
骨が折れそうですね・・・・。
- ダンス
- チャボ! ドラガン!
(ダンス登場)
- ドラガン
- あっ、ダンスさん!
- ダンス
- 話はロビンから聞いたわ。
ウララダケを探しに来たんでしょ?
私も手伝うよ!
- ジェゼル
- キミは・・・・
ヴォークス族か。
- ダンス
- あなたが、ニーベルのジェゼル?
- ジェゼル
- ああ。よろしく、ダンス。
自慢の鼻で、ウララダケを探そうってことだね。
ヴォークスらしいな。
- ダンス
- あいにく、私はヴォークスの中でも
鼻が利く方じゃないんだ。
でも、いないよりはマシだと思って。
- ドラガン
- ええ!
今はニャムネルトの手も借りたい
ところですからね!
- ジェゼル
- 借りるのはヴォークスの手・・・・
いや、鼻か。
よろしく頼むよ、ダンス。
- ダンス
- 任せといて!
・・・・なんて、
大きな口は叩けないけれど、頑張るよ。
- ダンス
- それにジェゼル、
あなたには聞きたいこともあるしね。
- ジェゼル
- 聞きたいこと?
- ドラガン
- 話はウララダケを探しながらにしましょう。
コトミヲさんが待ってます。
(チャボたちが頷く)
3.貸したモノ、借りたモノ
-
- ダンス
- ねぇ、ジェゼル。
私たちの間で、ニーベルはずっと
神だって言われてきたわ。
- ジェゼル
- ボクらも、自分達のことを
神だと思っているよ。
- ダンス
- その天の上に住む神が、
どうして自ら
このエグリアにやってきたの?
- ジェゼル
- 貸していた物を
返してもらいに・・・・かな。
- ダンス
- 貸した物?
- ジェゼル
- そう。
ボクらはキミたちに、
いろいろな物を貸したままなんだ。
- ダンス
- それを返してもらいに、
わざわざ下界へ降りて来たの?
- ジェゼル
- ああ。
ボクらにとって、
とても大切な物なんだよ。
- ダンス
- もしも・・・・
返さないと言ったら?
- ジェゼル
- 悪いけれど、
キミたちにその選択権は
ないんだよ。
- ダンス
- ・・・・やっぱり、あなたも
しょせんはニーベルか。
- ドラガン
- ふ、ふたりとも。
とりあえずその話は置いておいて、
ウララダケを探しに行きましょうよ!
- ダンス
- そうだね。
まずはコトミヲの
病気を治すことが最優先よね。
- ドラガン
- そうですよ!
さぁ、ジェゼルさまも急ぎましょう。
- ジェゼル
- わかったよ、ドラガン。
4.ダンス、弱点克服?
-
- ダンス
- くんくん・・・・くんくんくん・・・・くん。
こっちから、うっすらと
ウララダケっぽいニオイがしてる。
- ドラガン
- では、この近くに
ウララダケがあるんですね?
- ダンス
- う~ん、それはどうだろう。
この感覚だと、まだまだ遠そうだよ。
- ドラガン
- そうですか・・・・。
- ダンス
- 落ち込まないでよ、ドラガン。
ウララダケに近づいているのは確かなんだから。
- ドラガン
- はい、そうですね。
そういえば、ダンスさんの嗅覚、
以前よりも鋭くなってきている気がします。
- ダンス
- みんなと冒険を重ねるうちに、
嗅覚が少しずつ、
研ぎ澄まされてきたのかもしれない!
- ジェゼル
- ウララダケは、
強い香りが特徴だからね。
単に嗅ぎ取りやすいだけかもしれないよ。
- ダンス
- ええ~・・・・。
ようやく弱点を克服できてきたと
思ったのに・・・・。
- ドラガン
- まぁまぁ。
落ち込まないでくださいよ、ダンスさん。
探しやすくていいじゃないですか。
- ダンス
- そうだけど・・・・。
なんかガッカリだなぁ・・・・。
5.神様の荷物
-
- ダンス
- くん・・・・くんくん・・・・くん。
- ジェゼル
- ダンス・・・・キミはコトミヲ、
いや、ゴブリンのためになぜ
ここまで一生懸命になれるんだ?
- ダンス
- ゴブリンだろうが何だろうが、
コトミヲは、私たちの友達だからね。
- ジェゼル
- ヴォークスと鬼族は
最も犬猿の仲だったはずだ。
- ダンス
- 前のエグリアでは、そうだったのかもね。
でも今は違うわ。
- ジェゼル
- ダンス・・・・。
キミは、過去の遺恨を
すべて捨てられたのかい?
- ダンス
- 捨てた・・・・というより、
ここで生活をしているうちに
自然に変わったのよ。
- ダンス
- 以前のエグリアでは
同じ種族だけでコミュニティを作っていた。
だからみんな、ひとつの考え方に固執していた。
- ダンス
- でも今のエグリアは、
いろいろが種族と生活をしている。
考え方が変化していくのも当然だわ。
- ドラガン
- ジェゼルさまが戸惑う気持ち、
ボクには分かりますよ。
あの街で暮らす前は、ボクも同じでしたから。
- ドラガン
- でも、他の種族と話をするようになって、
こういう生活も悪くないなぁ・・・・って
思うようになったんです。
- ジェゼル
- ・・・・神のみが、
仲間はずれというわけか。
- ジェゼル
- チャボ、
キミも違和感はないのかい?
-
選択肢で「もちろん!」を選択する
- ジェゼル
- (チャボ:頷く)
その表情の変わりようを見れば
一目瞭然か。
愚問だったよ。
選択肢で「違和感って?」を選択する
- ジェゼル
- (チャボ:首をかしげる)
ある日突然、他の種族を
手にかけたくなるとか・・・・
・・・・冗談さ。
-
- ドラガン
- 心配しなくても、
ジェゼルさまもすぐに
みんなと仲良くできますって。
- ジェゼル
- そうかな?
- ダンス
- そうよ。
あなたの気持ち、ココロの在り方ひとつで
どんなふうにも変われるわ。
- ジェゼル
- 話を聞いていると、
みんなそれぞれに色々なものを
捨てているようだね。
- ダンス
- ジェゼルには、そう見えるのかもしれないね。
でも、それはきっと
悪いことばかりじゃないよ。
- ダンス
- あなたも
余計な荷物を降ろしてみたら
分かるかもしれない。
- ジェゼル
- 神は、大荷物だからね。
キミたちのように簡単ではないんだ。
- ジェゼル
- 無駄話で足止めをしちゃったね。
さぁ、行こう。
6.父の思い、ボクの迷い
-
- ダンス
- くん・・・・くんくん・・・・!
感じる、近い!
この先に、ウララダケがありそうだよ。
- ドラガン
- 本当ですか!? 良かった。
ボクの見たキノコは、
やっぱりウララダケだったんですね!
- ダンス
- よくここに
ウララダケがあるって覚えてたね。
お手柄だよ、ドラガン。
(チャボ:頷く)
- ドラガン
- いやぁ、たまたまですよ。
それに、ダンスさんが来てくれたから
この洞窟を迷わずに来れたんです。
- ジェゼル
- ・・・・なかなか、
心地の良いものだね。
- ドラガン
- え?
何がですか?
- ジェゼル
- 君たちのしている馴れ合い・・・・
とやらを見ていて思った
素直な感想さ。
- ダンス
- 馴れ合い、ね・・・・。
- ドラガン
- ボクたちピクシーも
元々は協調性なんてない種族でしたけど
こういうのも、そんなに悪くないですよ。
- ジェゼル
- ・・・・全てのコトワリの無駄を徹底的に排除し
極力、合理化することが
ニーベルの思想。
- ジェゼル
- 感情というものは
最も不確定で、
ジャマな存在なんだ。
- ドラガン
- 確かに、感情的な付き合いを排除すれば
争いが起こることも
なくなるでしょうけど・・・・。
- ジェゼル
- それなのに、
・・・・父は・・・・クフは
なぜ、感情など持ったのだろう・・・・。
- ダンス
- そんなこと、自分で
お父さんに聞いてみたらいいんじゃない?
- ジェゼル
- 父とここまで不確定なことを
論じようなんて・・・・。
今まで考えたこともなかったな。
- ダンス
- 今のジェゼルなら、
クフの考えが少しは理解出来るかもよ。
あなたのお父さんなんだから。
- ジェゼル
- それが良いことなのか、
悪いことなのか・・・・。
- ドラガン
- いつかきっと、はっきりする日が来ますよ。
さぁみなさん、ウララダケはもう
目と鼻の先ですよ!
- ジェゼル
- そうだったね。
早くコトミヲを楽にしてあげないと。
- ダンス
- そうだね。
急ごう!
(チャボ:頷く)
7.成功と失敗
-
- ドラガン
- あっ!
あれじゃないですか!?
- ジェゼル
- ・・・・うん、間違いない。
ボクらがよく知っている
ウララダケと同じだ。
- ドラガン
- よかった!
これでコトミヲさんの病気も
治せますね!
- ドラガン
- ダンスさんが来てくれて
本当に助かりました!
- ダンス
- へへっ。
役に立てて良かった!
- ジェゼル
- キミたちはこうして、
必要な物は自分たちの手と足を使って
取りに行くんだね。
- ダンス
- 当然でしょう?
- ジェゼル
- これが当然、か・・・・。
ましてや他人の為にも
ここまでの労力を費やすなんて・・・・。
- ドラガン
- ニーベルたちは
決して自らは
動いたりしませんからね。
- ジェゼル
- ああ。
その為に、キミたちを創ったのだからね。
- ダンス
- そういう言われ方は
あんまり気持ちよくないな。
- ジェゼル
- 運動能力の衰えたボクらの代わりに
肉体作業をこなす、専門家たちを創る・・・・
- ジェゼル
- 考え方としては、とても合理的なことだ。
だが、逆に誰かに依存しなければ
生きていけない生物となってしまった。
- ドラガン
- 神はそれで良いんですよ。
それに、ボクたちもひとりでは
きっと生きていけませんから。
- ジェゼル
- 神、か・・・・。
- ジェゼル
- この世界に来て、
そう呼ばれることが
あまり心地良くなくなってきた気がするよ。
- ドラガン
- ジェゼルさま?
- ジェゼル
- キミたちは知ってるかな?
霧の世界には、キミたちと同じ種族の・・・・
キミたちよりも優れた者がいるってことを。
- ジェゼル
- 「完成品」と「失敗作」・・・・。
この違いが分かるかい?
-
選択肢で「わかる」を選択する
- ジェゼル
- (チャボ:頷く)
そうか。
・・・・でも、キミのロからは、言わないでいいよ。
ダンス、キミはわかるかい?
選択肢で「わからない」を選択する
- ジェゼル
- (チャボ:首を横に振る)
それはきっと
今キミが、失敗作と呼ばれる側にいるからだ。
-
- ダンス
- ・・・・私みたいに
鼻の利かないヴォークスだから、とか?
- ジェゼル
- 能力の優劣、それも一因ではある。
けれど
失敗作と呼ばれる一番の要因は・・・・
- ジェゼル
- 「感情」を
持っていたからなんだ。
- ドラガン
- なるほど・・・・。
ニーベルの論理からすれば、
感情は存在悪ですからね。
- ダンス
- でも、良かったかも。
能力だけで失敗作なんて呼ばれてないなら、
逆に安心したよ。
- ドラガン
- ボクもです。
感情がない一生なんて、
生きている感じがしませんからね。
- ジェゼル
- その考え方もまた、
失敗作ならではのものなんだろう。
だけど・・・・。
- ドラガン
- ・・・・?
どうかしましたか、ジェゼルさま。
- ジェゼル
- ああ、ごめん。何でもないよ。
さ、急いで街に帰ろう。
コトミヲたちが待っている。
8.ボクの苛立ち、私の望み
-
- ジェゼル
- ハルシロ、
コトミヲの様子はどうだい?
- ハルシロ
- 熱が下がって
ヘンなアザも、ぜーんぶ無くなったぜ!
もう、元気に話せるようになったよ!
- ジェゼル
- そうか・・・・
良かった。
- ハルシロ
- コトミヲのヤツ、ジェゼルがコトミヲのために
ウララダケを探しに行ったって話したら
大泣きしちゃってさぁー。
- ハルシロ
- 今も、わんわん泣いてるんだよー!
もう、どうにもならないから
ジェゼル、来てくれよー!
- ジェゼル
- ああ、でも・・・・。
- ロビン
- ごめんね、ハルシロ。
ちょっとだけ
ジェゼルと話したいことがあるの。
- ロビン
- すぐに終わるから、
先にチャボと一緒に行っていてくれる?
- ハルシロ
- しょうがないなー。
でも、早くしてくれよ。
でないとコトミヲがカラッカラになっちゃうぜ?
- ロビン
- 分かったわ。
チャボ。
コトミヲのこと、よろしくね。
(チャボが頷いて、ハルシロと共に立ち去る)
- ロビン
- コトミヲのために、ありがとう。
ジェゼル。
- ジェゼル
- 彼女には、色々と世話になったからね。
前にも言っただろう?
この世界に対して、借りを作りたくないんだ。
- ロビン
- ジェゼル・・・・。
あなた、変わったわね。
- ロビン
- ニーベルが
他の・・・・誰かの為に動くなんて、
まるで・・・・。
- ジェゼル
- ・・・・ああ。
自分でも、不思議だと思うよ。
- ロビン
- お父さまが見たら
きっと驚くでしょうね。
- ジェゼル
- 父の話は止めてくれ。
- ロビン
- ジェゼル・・・・。
- ジェゼル
- 父の思想に傾向したわけじゃない。
ここに来た使命も、忘れてはいない。
- ロビン
- ・・・・・・・・。
- ジェゼル
- ・・・・もう、行かないと。
ハルシロとコトミヲが待っている。
(ジェゼル立ち去る)
- ロビン
- 誰も、
悲しむことのない街にしたいな。